日本での当社の活動は、1920年にアメリカ・カリフォルニア州からの最初のホウ酸塩の出荷が始まったときに遡ります。
世界が必要とする素材を、責任ある形で提供する
リオティントのアルミニウム製錬事業の大きな特徴として、カナダやニュージーランド、オーストラリア、アイスランドで豊富な水力電源を保有または長期の電力契約をもっており、そのため使用する電力の約8割が再生可能エネルギーとなっています。この特徴を活かし、2016年にはアルミ1トンあたりのカーボンフットプリントを4トンCO²e以下で保証する※、世界初の第三者認証付き低炭素アルミブランド、RenewAlの供給を開始しました。*4トンCO²eは、世界平均と比べ、約66%低い水準です。日本はアルミ新地金を100%海外から輸入しています。ユーザーにとって、輸入されるアルミ原料をより低炭素なものに転換する選択肢となっています。 *アルミニウム製錬所におけるScope 1 & 2
2018年、リオティントはアップル、カナダ政府およびケベック州政府の支援を受け、アルコアとELYSISのジョイントベンチャーを発表しました。ELYSISは、従来の炭素電極に代わり不活性電極を用いることで、アルミニウム製錬工程における一切のCO²の排出を無くし、副産物として酸素のみを生み出す世界初の技術です。100年を超えるアルミの歴史の中で、最も革新的なこの技術は業界が長く待ち望んでいたものです。2024年の商業化をめざし、ケベック州で新しい研究開発施設が稼働し、またリオティントのAlma製錬所の電解ラインで設備を実装して最新の操業環境でパフォーマンスを検証する段階に入っています。
リオティントは、住友商事とオーストラリア再生可能エネルギー庁(ARENA)との提携により、オーストラリア、クイーンズランド州のグラッドストンに位置するヤーワン・アルミナ精製所内に、2.5MWの水素製造パイロットプラントを建設することを発表しました。このプログラムにより、アルミナ精製プロセスの煆焼工程において、従来の天然ガスの代替として水素が利用できることを実証できます。具体的には、同精製所内に水素プラントを建設、また既存の4基の煆焼炉のうち1基を水素バーナーで運転できるように改良し、環境に優しいグリーン水素の有効活用を推進します。この取り組みが成功し、同精製所全体がグリーン水素の使用に転換されると、年間50万トンのCO²排出削減が見込まれます。これは約10万9,000台の内燃エンジン自動車の排出量に相当します。水素プラントと煆焼炉は2024年に改良作業に着工し、2025年までに稼働する予定です。
石炭火力発電所の閉鎖と再生可能エネルギー証書: 持続可能なエネルギー・ソリューションへの転換は、アメリカのケネコット銅鉱山にとって優先事項です。同鉱山は2019年に石炭火力発電所を閉鎖し、さらには再エネ証書を使用して、再生可能エネルギーで発電された電力の利用に切り替えました。その結果、全体のカーボンフットプリントは65%減少し、年間の二酸化炭素排出は100万トン以上削減されました。
太陽光発電所: 2023年には、同鉱山で5メガワットの太陽光発電所の建設を完了しました。この発電所には12,800枚のソーラーパネルが設置され、同地での操業において年間3,000トンの二酸化炭素排出量を削減します。将来的には、ケネコットの太陽エネルギー供給を拡大するためのパイロット・プロジェクトとして活用される予定です。